3週間続ければ一生が変わる

『3週間続ければ一生が変わる』 ロビン・シャーマ 2006年2月 株式会社海竜社
 
 
 

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あなたの心の中の未解決のものすべてに対して、忍耐づよくなって下さい。たとえば碇のおりた部屋のように、あるいは外国語で書かれた書物のように、問いそのものを愛するように努めるのです。
 

いますぐ答えを探さないで下さい。あなたはまだ答えをみずから生きていないのですから。いま、答えを与えられることはありません。すべてを経験することが大切なのです。
 

いまは、問いを生きる必要があります。そうすれば遠いいつの日にか、徐々に、知らず知らず、答えを経験している自分に気づくでしょう。ライナー・マリア・リルケ
 
 
 
 

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人は建てることで建設者になり、ハープを奏でることでハープ奏者となる。同じように、われわれは正しい行為をすることによって正しい人間になり、自らを律することによって自制心が身につき、勇気ある行動をとることによって勇敢になる。アリストテレス
 

世の中に価値を与えはじめる最善の方法は、もっと価値のある人間になることです。ほかのだれにもない技術を身につけてください。ほかのだれも読んでない本を読んでください。ほかのだれも考えてないことを考えてください。
 

きわめて情熱的な人物のように、あるいは自信満々の人のようにつねにふるまっていれば、やがてそういった人たちの態度が身につくでしよう。
 
 
 
 

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北アメリカ、カリブ海諸国、アジアで、わたしは年に約七十五の大きな大会に行って基調演説をおこない、大勢の人々を前にして話をします。でも、わたしの人生最大の恐怖が人前で話すことだったのを知る人はほとんどいません。
 

デイル・カーネギー協会の話し方コースに参加してはじめて、わたしは変わり始めたのです。いったん変わると、あらたな世界が開けてきました。それ以来、恐怖心を持っているのはわたしだけではなかったことに気づいたのです。
 

ほとんどの人は、人前で話すことを死そのものより恐れている、という報告があります。大勢の前で話をするということは、安住してしまいがちな輪からひっぱり出され、まったく知らない体験をすることです。
 

人前で話す恐怖(さらにいえば、ほかのあらゆる恐怖)を劇的に減らすには、ふたつの方法があります。それは、準備と練習です。
 
 
 
 

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そんな時間はないのに、来週電話をかけるからいっしょにランチをとろう、と友人に約束します。そして自分自身に、今年こそすっきりした体形にもどり、生活をシンプルにして、もっと楽しもう、と約束します。
 

そういった目標を達成するには、根本から生活を変えなければならないのですが、けして本気でやろうとはしません。
 

心にもないことばかりいっていると、やがてそれは習慣になります。いちばんの問題は、約束を守らないと信用をなくすことです。信用をなくせば、信頼のきずなが断たれます。信頼のきずなが断たれれば、さまざまな人間関係がつぎつぎに壊れていきます。
 
 
 
 

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あなたを不当にあつかった人を許すのは、無私の行為というよりも、じっさいは利己的な行為なのです。胸にしまっておけたかもしれない敵意や憎悪を解き放つのは、相手のためでなく、自分自身のためにしているのです。
 

もしだれかにうらみを抱いているなら、それはその人物を背負っているようなものです。その人は、あなたのエネルギー、情熱、心の安らぎを奪っています。
 

でも、その人を許した瞬間、あなたはその人を背中からおろして、残る人生を生きていくことができるのです。
 
 
 
 

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人間がいちばん望んでいるものは、理解され、大切にされ、尊敬されることです。
 

日々を生きるように、あなたは一生を生きるのです。この先何日もあるのだから、今日はどうでもいいだろう、というのはわたしたちが陥りやすい罠です。過去はもはや存在せず、未来は想像の産物にすぎないから、今日という日しかないのです。
 

人生を変えるには何カ月も何年もかかる、と思っている人は多いでしょう。謹んで異議をとなえます。もっとすばらしい、ひたむきな人間になろうと心から決意した瞬間、あなたは人生を変えていることになるのです。